レイアース結末『こんなのってないよ』はなぜ?衝撃のバッドエンドを徹底解説

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2026年に新作アニメ放送が決定した魔法騎士レイアース。





リアタイしていた当時のファンは懐かしいのではないかと思います。






しかし、以下のような方も多いのではないでしょうか。

「ちょっと見たことがあるけど結末はあやふや・・・」
「セリフだけネタとして知ってる」

今回は、レイアースのバッドエンドな結末や有名なセリフの意味について解説していきます!









魔法騎士レイアースとは?CLAMPの代表作

引用画像レイアース
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作品の基本情報

まずは魔法騎士レイアースという作品について、基本的な情報を整理しておきましょう。






この作品の概要をご紹介します。

魔法騎士レイアース 基本情報

  • 作者:CLAMP(大川七瀬、いがらし寒月、猫井椿、もこな)
  • 連載期間:1993年11月〜1995年2月(第一部)、1995年3月〜1996年4月(第二部)
  • 掲載誌:なかよし(講談社)
  • 単行本:全6巻(第一部3巻、第二部3巻)
  • ジャンル:少女漫画、ファンタジー、ロボット
  • 主人公:獅堂光(しどうひかる)、龍咲海(りゅうざきうみ)、鳳凰寺風(ほうおうじふう)





これらの基本情報からも分かるように、レイアースは1990年代を代表する少女漫画作品として確固たる地位を築いています。






特に「少女漫画×ロボット」という組み合わせは当時としては革新的でした。






あとはOPの「ゆずれない願い」が名曲として名を挙げたため、知名度も人気も高く、今でも多くのファンがいる作品となっていますね。





私は世代ではないですが、OPはかなり好きで時々聞いてます。



革新的な設定:少女漫画×巨大ロボット

レイアースが他の少女漫画と一線を画していたのは、その独特な設定にありました。



主な特徴を詳しく見てみましょう。

  • 異世界召喚:東京タワーから異世界「セフィーロ」へ
  • 魔法少女要素:魔法を使って戦う3人の中学生
  • 巨大ロボット:「魔神」と呼ばれる巨大ロボットに搭乗
  • RPG要素:成長、アイテム収集、試練の克服
  • 恋愛要素:各キャラクターの恋愛関係

このような多様な要素を一つの作品に詰め込んだCLAMPの手腕は、まさに「何でもあり」の魔法のようでした。






読者は毎回「次は何が出てくるんだろう」とワクワクしながら読んでいたに違いありません。



この巨大ロボは、ゲームの『スーパーロボット大戦』なんかにも登場しており、意外と若い人も知っている機体ですね。




3人の主人公とその特徴

引用画像レイアース
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物語の中心となる3人の中学生について、それぞれの特徴をまとめました。






個性豊かな3人の魅力をご紹介します。

名前学年・年齢性格武器・魔法魔神
獅堂光中2・14歳明るく前向き炎の剣・火の魔法レイアース
龍咲海中2・14歳冷静で知的青い剣・水の魔法セレス
鳳凰寺風中2・14歳優しく上品緑の剣・風の魔法ウィンダム

主人公は3人組ですが、センターなのは獅子堂光です。





原作では3人ともそれぞれ1979年~1980年生まれとなっています。




セフィーロの世界観と柱制度

物語の舞台となる異世界「セフィーロ」には、独特の統治システムが存在していました。




この制度こそが、後の悲劇の原因となるのです。

セフィーロの柱制度

  • 柱(はしら):世界を支える一人の支配者
  • 祈りの義務:柱は常に世界と人々の平和を祈り続ける
  • 個人の感情禁止:特定の個人を愛してはいけない
  • 絶対的責任:世界の安定は柱の精神状態に依存
  • 孤独な立場:誰とも深い関係を築けない

この制度の問題点は、後に物語の核心部分で明らかになります。







一見平和で美しいシステムも、実は大きな矛盾を抱えていたのです。

まさに「美しいバラにはトゲがある」を地で行く設定ですね。

ここら辺の設定が衝撃の結末にも響いてきます。







衝撃の結末「こんなのってないよー!!」の真相

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第一部の物語展開

第一部の大まかな流れを振り返ってみましょう。






読者が当初抱いていた期待と、実際の展開を整理してみます。

  • 召喚:3人が東京タワーからセフィーロに召喚される
  • 使命:エメロード姫を救出することが目的と告げられる
  • 敵:神官ザガートが姫を幽閉していると説明される
  • 成長:試練を乗り越えて魔法騎士として成長
  • 決戦:ついにザガートとの最終決戦へ

ここまでは、典型的な「勧善懲悪」の少女漫画でした。





読者も「きっと最後は姫を救ってハッピーエンド」と信じて疑わなかったでしょう。

しかし、現実は甘くありませんでした。




衝撃の真実:エメロード姫の本当の願い

ザガートを倒した後、3人の前に現れたエメロード姫から告げられた真実は残酷でした。





その内容を詳しく見てみましょう。

エメロード姫が明かした真実

  • 恋愛関係:エメロード姫とザガートは恋人同士だった
  • ザガートの行動:姫を守るために「悪役」を演じていた
  • 召喚の真意:魔法騎士は姫を「救う」ではなく「殺す」ために召喚された
  • 姫の苦悩:愛する人ができたため、柱としての資格を失った
  • 最後の願い:「私を殺して」というのが姫の本当の頼み

この真実を知った3人の絶望は計り知れません。





自分たちが紆余曲折あって戦ってきたのは「実は姫を殺すため」というのは、なんともやるせないものです。





まさに「正義って何?」という哲学的な問いを突きつけられた瞬間でした。








「こんなのってないよー!!」の名シーン

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そして、ついにあの有名なシーンが訪れます。





真実を知った3人の反応を詳しく分析してみましょう。

「こんなのってないよー!!」シーンの詳細

  1. 光の行動:ラスト、涙ながらにエメロード姫を剣で貫く
  2. 姫の最期:「ありがとう」と言って消えていく
  3. 3人の反応:最終戦後に東京タワーに転移し帰還、抱き合いながら号泣
  4. 名セリフ:「こんなのって こんなのってないよー!!」

このシーンの演出力は圧倒的でした。






結局、光たちは姫やザガートの意思を汲み、姫を介錯しました。

つまりは、試練を乗り越え、力を身に着けた彼女たちも救いたいものは救えなかったという現実・・・それに、そもそも召喚自体姫の介錯のためで、それが終わったらポンっと帰還って…。






読者も3人と一緒に「こんなのってないよー!!」と叫びたくなったに違いありません。







読者への衝撃とその影響

この結末が当時の読者に与えた衝撃は計り知れませんでした。




主な反応をまとめてみます。

  • 困惑:「え、これで終わり?」という混乱
  • 議論:「これはバッドエンドなのか?」と論争
  • 衝撃:少女漫画の常識を覆す展開
  • 記憶:30年経っても忘れられない強烈さ

CLAMPは見事に読者の予想を裏切り、忘れられない作品を生み出しました。





と言っても、ラストの「こんなのってないよー!」のセリフがまさにその通り過ぎて、世代を超えてネタとして使われてきたという事実もあります。






まさに「期待を裏切って期待に応える」という、クリエイター冥利に尽きる成果を上げたと言えるでしょう。








アニメ版と原作の違い

なお、アニメ版では原作とは異なる演出がなされています。




両バージョンの違いも注目ポイントです。

原作

・3人が東京タワーに帰還し抱き合って涙ながらに「こんなのってないよー!」と叫ぶ。

アニメ

・帰還した後、夢で姫を介錯した事実にうなされる光。「こんなのってないよ…」という独白。




どちらのバージョンも素晴らしいのですが、やはり最初に体験した方により強い印象を受ける傾向があります。






アニメ版の方が自然な感じですが、原作のインパクトったらないですね。


なぜバッドエンドなのか?柱制度の悲劇

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柱制度の根本的な矛盾

レイアースの悲劇は、セフィーロの統治システムである「柱制度」に根ざした構造的な問題でした。




この制度の矛盾点を詳しく分析してみます。

柱制度の問題点

  • 人間性の否定:愛情という基本的感情を禁止
  • 過度な責任:一人で世界全体を支える重圧
  • 孤独の強制:深い人間関係を築くことができない
  • 自由の剥奪:個人の意思より世界の安定を優先
  • 矛盾した期待:愛を知らない者が愛を祈る矛盾

このような制度の下では、エメロード姫が恋に落ちるのは自然な成り行きでした。




むしろ、今まで誰も愛さなかった方が不自然だったのかもしれません。

エメロード姫の心理的苦悩

エメロード姫の立場に立って考えてみると、その苦悩の深さが理解できます。




姫の心境変化を時系列で追ってみましょう。

  • 初期:柱としての義務を忠実に果たす
  • 変化:ザガートとの出会いで恋愛感情が芽生える
  • 葛藤:愛と義務の間で激しく悩む
  • 決断:愛を選び、柱としての資格を失う
  • 絶望:世界を破滅に導く自分に絶望
  • 最終選択:死によって責任を取ろうとする

この心理の変遷を見ると、エメロード姫も一人の人間として当然の感情を抱いただけだということが分かります。




制度に殺された哀れな犠牲者と言えるでしょう。

ザガートの愛と犠牲

一方、ザガートの行動も愛ゆえの悲劇でした。



ザガートの行動原理

  • 愛する者を守りたい:エメロード姫への純粋な愛
  • 現実逃避:姫を幽閉して問題を先送り
  • 悪役の演技:魔法騎士に倒されることで解決を図る
  • 自己犠牲:自分が悪者になることを厭わない
  • 結果的な失敗:真の解決には至らなかった

ザガートも決して悪人ではありませんでした。





ただ、愛する人を救いたい一心で間違った方法を選んでしまっただけです。

まさに「愛は盲目」という言葉を体現したキャラクターでした。




レイアースが現代までに与えた影響

レイアースをはじめ、そのほかのアニメも良作が多い時代ではありましたが、そのどれもに負けないくらい現代にまで影響を与えた作品ではあります。







絵柄や世界観、原画などはもちろん、今では当たり前の「異世界転移もの」の先駆けですからね。

ファンタジーの作りこみも素晴らしく、今のクリエイターさんも参考にされている方は多いそうです。







2026年のアニメは一体あのバッドエンドがどうなるか、楽しみですね。







まとめ

魔法騎士レイアースの結末はまさに「こんなのってないよー!」を読者と共感した作品です。




1994年版のアニメではラストが改変されたことですし、2026年版もそれなりに修正を加える可能性はありますね。




今後が楽しみです。




ここまでありがとうございました。

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この記事を書いた人
カピたろう

ブログ運営者のカピたろうです!アニメ・漫画・小説・映画・ゲームなどジャンル問わず楽しむ雑食。今まで見たものだけで100作品は語れます。

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