最近アニメ化も多くなってきた「なろう系」の作品。
面白いものもあるけれど、ぶっちゃけ大半はつまらないし薄っぺらいと感じていませんか?
この記事では、なろう系作品がなぜそう評価されるのか、どんな特徴があるのか、そしてどんな人が楽しめるのか?を徹底解説します。
なろう系がつまらないと言われる理由
学園で成り上がり劣等生かと思ったら
— 銀 (@ginpoko123) July 21, 2021
汚名を着せられて追われる太郎だったか
この後糞貴族を粛清する展開がいいけど
なろうは復讐とかその辺手ぬるくてつまらない
今までで満足できたのは回復術士ぐらいだね#精霊幻想記 pic.twitter.com/I86qhEnPFk
なろう系作品が「つまらない」と批判される背景には、3つの要因があります。
- テンプレート化
- ご都合主義
- 主人公の薄さ
1つずつ見ていきましょう!
①設定が薄くて世界観が浅い
なろう系作品の多くは、以下の3つのテンプレに依存しています。
- 「異世界転生」
- 「チート能力」
- 「ゲーム的ステータス」
そのため、独自性がなく世界観が浅いという特徴があります。
主な批判ポイント:
- 異世界の文化・歴史・社会システムの描写が不足
- ゲームのステータス画面をそのまま持ち込むだけで独自性がない
- 主人公以外のキャラクターが記号的で深みがない
たとえば『ダンジョン飯』のような作品は、モンスターの生態や冒険者の活動まで緻密に描かれ、食という魅力も兼ねた面白い作品です。
しかし、多くのなろう系作品は「とりあえず異世界に転生→チートで無双」というパターンの繰り返しになりがち。
まるで設定資料をコピペしただけの世界…それがなろう系の第一印象になってしまうわけです。
②チート主人公で緊張感ゼロ
なろう系では、主人公が最初から圧倒的な力を持っているため、戦闘や困難に直面しても「どうせ主人公が勝つんでしょ?」という予定調和が透けて見えます。
そのため、先が見えてしまうから単純につまらないという印象になります。
主な批判ポイント:
- 成長や葛藤が描かれず、カタルシスが薄い
- 敵キャラが噛ませ犬化し、緊張感がない
- ピンチになってもご都合主義的に解決される
『Re:ゼロ』のように、主人公が何度も死に戻りながら成長する作品は「先が見えない」「絶望感があるけど、その分痛快」と高評価です。
しかし、単に「俺TUEEE」を繰り返すだけの作品は飽きられやすいのです。
そのせいで、チート能力があっても使いこなせない主人公のほうがよっぽど面白い…なんていう逆俺Tueeeの方が魅力を感じる現象まで起きています。
③主人公が共感できない・魅力がない
なろう系の主人公は「読者の自己投影先」として設計されているため、個性や葛藤が削ぎ落とされ、結果として魅力に欠けるキャラクターになっています。
つまり、ゲームで言う「しゃべらないプレイヤーキャラ」ですね。
主な批判ポイント:
- 無個性で無害、誰からも好かれる「都合のいい主人公」
- 過去のトラウマや明確な動機が描かれない
- 異性に好かれる理由が「優しいから」だけで説得力がない
『無職転生』のルーデウスは前世のトラウマや葛藤が丁寧に描かれ、成長が感じられるキャラクターとして評価されていますが、多くのなろう系主人公はそうした深みが欠けています。
言ってしまえば、黒髪黒目・現代日本で何の苦労もせずに生きてきた没個性主人公。
主人公に個性がない…これは薄っぺらいと感じても仕方がないですよね。
なぜ同じものばかり?なろう系の「テンプレート化」問題
なろう系が批判される最大の理由は、作品が似たり寄ったりの「テンプレート」に依存している点です。
どうしてテンプレートを利用した「同じ設定」の話が多くなるのか?
理由を解説します。
①ランキング至上主義が生むテンプレ化
なろう系作品は、誰でも自由に自分の書いた小説を投稿できるサイト「小説家になろう」から来ています。
このサイトに掲載した作品は、PV(ページビュー)とブックマーク数でランキングが決まるため、作者は「とにかく読まれる作品」を目指します。
そして、このサイトの初期に人気になった作品が『異世界もの』『転生』などであったために、それを模倣して書く人が増えたためにテンプレ化したとされています。
どうして『異世界』『転生』『俺tueee』がテンプレ化した?:
- 上位作品の設定・展開を模倣する作者が急増
- 独創的な作品よりも「安全なテンプレ」が量産される
- 読者も似たような作品ばかり読むことになり、飽きる
今でも、ランキング上位は「異世界転生」「チート能力」「ハーレム」ばかりで、新規性のある作品が埋もれやすい構造になっています。
ランキングを見ると「どこかで見たタイトル」ばかりで、デジャヴが止まりません。
②「書きやすさ」と「読みやすさ」の罠
テンプレート展開は、作者にとっては「書きやすく」、読者にとっては「読みやすい」という利点があります。
作者にとってのメリットは以下の通りです。
メリット:
- 設定を1から考える必要がなく、執筆スピードが上がる
- 読者も展開が予想でき、ストレスなく読める
- ジャンルとしての共通認識が成立し、コミュニティが形成される
娯楽としてはストレスなくササっと読めるものの方が、人気はともかく閲覧数は稼げます。
同じジャンル内で仲間もできますし。
ただ、書いている人が多いということは、それだけ同じものは埋もれていくということでもあります。
今から人気を獲得しようと同じジャンルで参入しても、閲覧すらされないでしょう。
なろう系を楽しめる人・楽しめない人の違い
同じ作品でも、評価は読者によって大きく分かれます。
なろう系を楽しめる人と楽しめない人には、どんな違いがあるのでしょうか?
具体的に解説していきます。
①「娯楽」として割り切れるかどうか
なろう系を楽しめる人は、作品を「深く考えずに楽しむ娯楽」として割り切っています。
難しい考察や展開の予測、ドキドキハラハラするようなサバイバル…なんてものは望まないタイプの読者ですね。
楽しめる人の特徴:
- 設定の粗やご都合主義を気にしない
- 「俺TUEEE」展開をストレス解消として楽しむ
- テンプレ展開の安心感を好む
作品を流し見する…くらいの没入感を求める人は、なろう系を楽しめます。
逆に、楽しめない人は以下の通りです。
楽しめない人の特徴:
- リアリティや論理的整合性を求める
- 主人公の成長や葛藤を重視する
- 独創的な世界観や深いテーマを期待する
ストーリー性や深堀する価値のある世界観など、とにかく深く楽しみたい方はなろう系は苦手な傾向です。
もちろん、なろう系の中にもそういった要素を含む作品はあるため、「なろう系は全部嫌いだ!」とはならないわけですね。
②ストレス耐性とエンタメ需要
日常生活でストレスが多い人ほど、なろう系の「ストレスフリー展開」を求める傾向があります。
つまり、何も考えなくても見られる&心に負担がない作品が好きという感じです。
なろう系を求める層:
- 仕事や人間関係で疲れている社会人
- 受験や就活でストレスを抱える学生
- 現実逃避として「気楽な物語」を楽しみたい人
これは私もわかるところがあるのですが、疲れてると難解な話やどんよりとした重いシーンは見れません…。
疲れた心には、チート主人公の無双が最高の癒しになります(笑)
逆に、とにかく刺激を求めるアグレッシブな人はなろう系をあまり好みません。
なろう系を敬遠する層:
- エンタメにも「学び」や「刺激」を求める人
- 複雑なプロットや心理描写を好む人
- 「薄っぺらい作品」に時間を使いたくない人
人と楽しみを共有したい、とにかく盛り上がりたい…そういう人は、テンプレの多いなろう系はあまり見ない印象です。
なろう系の「良作」と「駄作」の境界線
なろう系にも名作はあります。
どんな作品が高評価され、どんな作品が酷評されるのでしょうか?
ポイントを見ていきましょう!
①世界観の作り込みがあるか
高評価作品は、異世界の文化・歴史・社会構造が丁寧に描かれています。
良作の例:
- 『無職転生』:異世界の構造、文化、種族の特徴が詳細に描写
- 『転生したらスライムだった件』:国家運営や外交が丁寧に描かれる
- 『本好きの下剋上』:中世ヨーロッパ的社会の階級制度が独特
- 『月が導く異世界道中』:異世界の文化や思想、独特な社会構造
上の4つは人気作で、主人公が最強(現代知識で無双)しますが、世界観がリアルで力だけでは解決しない問題が多く存在します。
そのため、テンプレ展開からも脱しており、オリジナリティのあるストーリーがみられるのです。
②主人公に「人間らしさ」があるか
魅力的な主人公は、弱さや葛藤を抱えながら成長します。
良作の主人公:
- 『Re:ゼロから始める異世界生活』スバル:何度も絶望しながら成長
- 『無職転生』ルーデウス:前世のトラウマと向き合う
- 『盾の勇者の成り上がり』尚文:裏切られた過去から立ち直る
主人公に葛藤があると、悩みや考え方などから共感できる部分が出てくるので、物語に没入しやすくなります。
特にリゼロのスバルは最たるものだと思います…だって彼は我々現代人と同じで非力なので。
しかし、大事な人を守るため、時には自分の弱さと向き合いながら一歩ずつ前に進む様子は、見ていて涙が出てくるほど心動かされます。
人間としてのリアルさ、これがあるとなろう系であっても「薄っぺらい」とはなりません。
③「意外性」と「カタルシス」があるか
良作は予定調和を避け、読者を驚かせる展開を用意しています。
悪役令嬢ものなどが代表的ですが、聖女と言われている人間が実は○○とか、魔王が実は…とか。
冒頭で先が読めない展開になっているかどうかが、面白いかつまらないかの分かれ目です。
良作の例:
- 『悪役令嬢の矜持』
- 『悪役令嬢の中の人』
- 『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった』
これを判断するには、まずは一巻を読んでみて、「先が気になる」と思うかどうかが判断基準ですね。
まとめ
なろう系作品は確かにテンプレート化やご都合主義が多く、「薄っぺらい」と批判されることもあります。
しかし、それは同時に「気楽に楽しめる娯楽」としての価値でもあります。
記事の内容は決して批判の意味ではないので誤解しないでくださいね!汗
皆さんはどんな作品が好きでしょうか?
この中に好きな作品があったら教えてくださいね。
ここまでありがとうございました。
