『ちいかわ』は人気が出てから、グッズやラインスタンプなども登場しましたね。
そこで「ちいかわの絵を自由にアプリのアイコンとして使いたい!」と考える人は多くいます。
でも「ちいかわの絵を勝手に使うのって著作権とか引っかかるんじゃ…」
という不安を抱えてどうしたらいいかわからない方もいるでしょう。
今回は、ちいかわの絵をアイコンに使いたいけど著作権的にはどうなの?という点についてまとめました。
法律とかよくわからない…という人にもわかりやすく解説していくので、気楽にご覧ください!
著作権は創作物の作者が持つ権利!ちいかわの著作権は誰にある?
まずは、著作権がどういうものなのかを解説していきましょう。
難しいことは省いてわかりやすく解説するのでリラックスして読んでくださいね。
まず、著作権とは『何か物を作った人がもつ権利』の事です。
音楽や小説、漫画、絵画、グッズやイラストなど何であっても、作られたものは著作物として扱われます。
著作物をつくった人のことを著作者と呼び、著作者は自分の作った著作物の著作権を持ちます。
例えば、あなたが何か絵を書けばそれはあなたの著作物となり、あなたは著作権をもつ著作者ということになります。
まとめると、著作権は作品の作者がもつ権利です。
今回話題にしているちいかわの著作権は作者であるナガノさんが持っているということになります。
著作権は作品を作った人の努力を認め守るための権利なので、使い方に気をつけないとナガノさんの権利を傷つける(侵害する)ことになってしまいます。
では、ちいかわの絵をアイコンに使う場合は何に気をつければいいのでしょうか。
ここからは「どういった場面なら他人の著作物を使ってもいいの?」についてまとめていきます。
他人の著作物を使っていい場面は?
他人の著作物を使う場合は、原則として著作者の許可が必要になります。
ただ、条件を満たせば著作物を自由に使える場合もあります。
詳しくは公益社団法人著作権情報センター公式サイトに記載がありますが、長くて難しいので必要な部分だけを簡単に説明していきましょう。
今回のように「他人のイラストをアイコンとして使える」条件は以下の3つです。
・著作者の許可をもらった場合
・自分や家族、少数の友人など限られた範囲での私的使用
・公表された著作物を引用の範囲内で使う場合
最後に出てきた『引用の範囲内』という言葉。
具体的にどこからどこまで範囲内なのか分かりにくいと思うので、こちらもまとめていきます。
引用として認められる条件は以下の通りです。
・公表されている著作物であること
・その著作物を引用をする必要性があること
・目的に沿った正当な範囲内であること
・本文が主で、引用部分が従であること
・著作物と自分の意見が()や『』などできちんと分けられていること
・著作物を勝手にいじって変えないこと
・著作物が誰のものか、どこから引用したか載せてあること
これらを満たせば一応は『引用の範囲内』として認められます。
ただ、ひとつ注意点が。
今回のようにイラストをアイコンにして使いたい場合は、この引用の条件を満たすのは実はむずかしいんです。
ちいかわの絵をアイコンに使用していいかはグレーゾーン
使用について公表している場合もあるためチェック
ちいかわの絵をアイコンにするためには知っておくべき項目が3つありましたね。
・作者のナガノさんの許可をもらう
・自分や家族、少数の友人など限られた範囲での私的使用
・引用の条件を満たすこと
この3つをみると、条件を満たすことが難しいことだと分かります。
引用の条件が難しい理由
・作者のナガノさんにわざわざ許可をもらうのは難しい…。
・アイコンは多くの人の目にさらされるので私的使用に当てはまるか怪しい。
・引用という手段もアイコンには向かない。
ただ、諦めるしかないのかというとそうではありません。
SNSでは、ナガノさん作の漫画『もぐらコロッケ』についてはSNSのアイコン使用を認めています。
もぐらコロッケメーカーつくってみました🙋♂️https://t.co/K2smfdpo3V
— ナガノ (@ngntrtr) April 28, 2020
【個人のSNSアイコンのみ】使用可能です!
それ以外の、下記のような行為はご遠慮ください。
——————
⚠️SNSアイコン以外への使用
⚠️個人以外のSNSアイコンへの使用(bot含む)
⚠️商用利用
⚠️加工
⚠️二次配布
—————— pic.twitter.com/rLZopHFrkV
ちいかわについては許可の有無を確認できていませんが、このように原作者自身が公表してくれている場合もあるため、確認するとよいでしょう。
アイコンの使用・・・「みんなやってるけど大丈夫なの?」
アイコンの話をしましょう。
今では、多くの人がアイコンにイラストを切り抜いて加工して使っていますよね。
これは著作権という目線で見ればマズイことです。
個人で楽しむ分には黙認されていますが、別に許されているわけではありません。
多くの人に楽しんでもらうためだったり、悪質な場合は違反報告が追い付いていなかったりするだけです。
つまり、もし著作者が「なんで自分の作品を勝手に使ってるの?訴えてやる!」といきなり言い出しても文句が言えないけれど、黙認されている間は大丈夫…な状態なんですね。
世間ではみんなやってるから…なんて考えていると危険だと理解しましょう。
もしちいかわの絵をアイコンとして使いたいなら、どうなっても自己責任だと理解している場合は使ってOKです。
ただ、アイコンとしての利用を公式から利用について明言されていない場合は、著作権を侵害している状態に等しいです。
私としては「やめておいた方がいい」とだけ言っておきます。
注意すべきポイント
著作権的に×になってしまう具体的な事例を紹介します。
・自作のイラストをTシャツにする
・誕生日ケーキにプリントする
これらの行為も法律的には×です。
二次創作と無断使用にあたるからですね。
一般的には黙認されていますが、法律的にはダメなことです。
「どうせ私しか見ないから」という考えは危険なので、注意しましょう。
ちいかわは無断使用の被害が多い
ちいかわは、シンプルで愛らしいデザインが好評な一方、その人気ぶりから無断での商用利用の被害がよくあるそうです。
中には、個人で楽しむためだけに描いた絵を悪用される事態もあるとのこと。
https://t.co/1uWrx5Kd7v
— ひとがわ@ちいかわ絵・漫画描き (@hitogawa_chii) May 2, 2024
【お願い】
メルカリで私のイラストを勝手に使用した商品が売られております。
コメントの右の方にある「・・・」から「この商品を事務局に報告」→「報告理由:偽ブランド品・権利侵害品」での報告のご協力をお願いします。…
誰かの作品を楽しむだけでなく、その作品が正当なものであるかを見極めるのも大事なことです。
・その作品がファンアートか
・公式から許可の出ているものか
・そのグッズの販売元はどこか
など、自分で創作するとき以外でも気を付けるようにしましょう。
まとめ
他人の著作物を使うには、難しい条件があることが分かりましたね。
私もこうして記事を書くので、著作権を侵害していないか、誰かを傷つけていないか考えてはいますが…どんな問題が出てくるかはその時でないと分かりません。
大事なのは『著作者の権利を尊重すること』です。それだけはいつも念頭に置いていたいですね。
ここまでありがとうございました。