「この2人、絶対に何かあるよね」「でも、はっきりとは描かれていないし…」
攻殻機動隊を見ながら、草薙素子とバトーの関係についてこんなことを考えたことはありませんか?
長年一緒に戦ってきた2人の間には、確実に特別な絆があります。
でも、それが恋愛なのか、深い友情なのか作品を見ているだけでは判断が難しいですよね。
そこで今回は、原作からアニメ、映画までをまとめて、2人の関係を詳しく見ていきましょう。
草薙素子とバトーの関係
攻殻機動隊の世界で活躍する草薙素子(通称:少佐)とバトーは、公安9課という特殊部隊で一緒に働くパートナーです。
まずは、この2人がどのような人物なのかを簡単に紹介しましょう。
草薙素子(少佐)について
- 公安9課のリーダー的存在
- 全身義体化(サイボーグ)している女性
- 冷静沈着で判断力に優れている
- 哲学的な思考を持ち、自分の存在について深く考えている
- 強い責任感と使命感を持っている
アニメ・原作などでそれぞれ少し性格は違いますが、それでも全身義体であり能力も高く、9課の頼れる人員であることには変わりありません。
さて、次はバトーを見ていきましょう。
バトーについて
- 公安9課のメンバーで、対人・戦闘面で活躍
- 少佐ほどではないが、体の大部分を義体化している
- 少佐に対して深い敬意と親しみを抱いている
- 冗談を交えての会話も多く、仲間想いでユーモアを備えた性格
バトーは少佐よりも冗談やユーモアのある言い回しがよくあり、よく言えばお茶目です。
しかし、シリアスで男気溢れる場面もあり、アニメ版の冷静な少佐とは反対ですね。
しかし、アニメと原作のどちらでも、バトーは少佐にとって相棒的な立ち位置でもあり、お互いに作中では一番距離が近く見える存在です。
さて、それでは原作やアニメでの2人の関係についてまとめていきましょう。
原作漫画では雰囲気なし?
士郎正宗先生による原作の漫画では、草薙素子とバトーの関係は非常に興味深い形で描かれています。
原作における2人の関係性を詳しく見てみましょう。
原作での特徴的な関係性
原作漫画では、2人の関係は以下のような特徴があります。
- 深い信頼関係: お互いの能力を完全に信頼し合っている
- 戦闘での完璧な連携: 言葉を交わさなくても相手の考えが分かる
- プライベートでの親しみやすさ: 仕事以外でも気軽に話し合える関係
バトーと少佐は仕事以外の場でも交流があり、プライベートはもちろん仕事でも感情をあらわにしたやり取りができるほど信頼し合っています。
では、恋愛面ならどうなのか?
以下でまとめてみました。
恋愛的な要素について
原作漫画では、2人の間に明確な恋愛関係があるとは描かれていません。
正直、個人的に見るなら原作での恋愛要素は薄いと言えます。
原作では、アニメと違って少佐が表情豊かで性格もやんちゃ寄りなため、以下の違いがあります。
- バトーが素子に対して友人的な距離感に見える
- 素子には交際相手やそういうことをする相手が複数いる(男女問わず)
お互いに信頼し合っているパートナーではありますが、少佐からするとバトーとそういった間柄になる理由もなければ雰囲気も少ないです。
ただ、言葉にしないだけ、ということもあるので本当のところは作者のみ知るところでしょうか…。
アニメ版での描かれ方
攻殻機動隊は複数のアニメ作品として制作されており、それぞれで草薙素子とバトーの関係性が異なる形で描かれています。
主要なアニメ作品での2人の関係を見てみましょう。
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズでの関係
このシリーズでは、2人の関係がより詳細に描かれています。
- 日常的な会話: 作戦中だけでなく、普段の会話でも親しみやすい関係が描かれる
- お互いへの気遣い: 危険な任務でお互いを心配する場面が多く見られる
- 過去の共有: 2人の過去の経験や思い出が語られることがある
- 特別な信頼関係: 他のメンバーとは異なる、特別な絆が強調される
アニメ版の攻殻機動隊では、プライベートと仕事の両方で気さくに語り合う2人の様子が描かれています。
任務の際に危険が及べばお互いを心配し、支える描写も少なくありません。
それだけなら仲間の距離感ですが、作中では仕事後に2人でお酒を飲んでいたり
終盤では隠れ家で体を隠すために身を寄せるシーンもあったりました。
直接的な描写もなく、原作の少佐の両刀もうかがえるような描写もあるので何とも言えませんが
16話のバトーの潜入捜査の時には偽装の家族写真の妻が少佐にそっくり…など
ちょっと意味深なところは多くありますね。
劇場版『攻殻機動隊 Ghost in the Shell 』
最新のアニメシリーズでは、2人の関係にまた新たな側面が加わっています。
- より2人の関係が濃く描かれている
- バトーが少佐に対し複雑な感情で接している
劇場版の方では、ずっと消息不明になった少佐のことを考えているバトーの様子が描かれます。
作中序盤では少佐の行動をバトーがずっと支え、消息不明になる前も少女姿の義体の少佐に話すシーンは、2人だけの絆のようなものがみえました。
しかも、自分の上着を少佐にかけるという『女性扱いしている』描写もあります。

正直この場面だけで飯が3杯食えるほど好きです。他ファンの方からすると解釈違いかもしれないですが…
アニメSACよりもより複雑な感じが見えますね。
アニメ版での恋愛的要素
アニメ版では、原作よりもやや恋愛的な要素が強調されているように見えます。
- 2人だけの特別な瞬間が丁寧に描かれる
- 身体的な接触(肩に触れる、体を寄せ合う、心配そうに見つめる・名前を呼ぶなど)が増える
SACの方については微妙ですが、劇場版の方では最後の少佐のセリフで「バトー、あなたがネットにアクセスする時、私は必ず側にいる」というセリフがありますよね。
押井監督が公式に「どんなに離れていてもお互いを感じ合える、そういう愛の形を描いた」と言われているそうです。
つまりは、恋愛とも親愛ともとれる、深くて言葉では表せない関係なのでしょうね。
まとめ
攻殻機動隊のバトーと少佐は、正直気になる関係ですよね。
個人的には…このままどっちつかずな大人な関係もいいし、進展しても美味しい2人です。
特に劇場版だとそう見える要素が強いので、気になる方は劇場版を何度でも見てみるのがオススメです。
ここまでありがとうございました。
コメント